久しぶりに気合い入れて、腰をすえて取り組んだホンダアクティーE07Zエンジンのオーバーヒート&吹き返し修理(19万キロ走行)、
オーバーヒート&吹き返しなのでヘッドガスケット交換ですが、念のためもう一度エア抜きして試運転。
NGだったので一般的なヘッドガスケット交換とタイベル交換一式を済ませて、
【田んぼのお嬢様】こと
アクティー、バモスのラジエーターエア抜き作業を解説します。
少し長い記事になりますので、要約すると、
①エア抜き時短裏ワザの紹介
②エア抜きしにくいのは誤解
③E07エンジン水周りの解説
動画もショート、解説付き、ロング解説の三段構えになっています。
ザックリ短くYouTubeでも紹介しています
【ホンダアクティー19万キロのエンジン復活】
🔽
ホンダアクティーバモスのエア抜き
ズルい技❗
時短の裏ワザは【お湯を入れる】こと。
珍妙なグッズとか儀式は不要です‼️
皆さんぶっちゃけキライですよね?w
一般的なエア抜きのつもりで取っ掛かると100%徒労に終わります。
Honda E07エンジンのエア抜き。
普通のクルマと違ってハッキリ言って手強いです。
【最速エア抜き技とは?】
はじめからラジエーターに沸かしたお湯(40~80℃)を入れて回すのがいちばん早いです。
※徐々に熱くしていきます。
エア抜きがバッチリ決まるのはサーモが開いてから。
すぐに諦めちゃう人はサーモ開いてないだろうな😉
🔽
一般的なエア抜き中はこんな感じ。
1、車体側のアッパーラインロアーライン両方のブリーダーを外す。大きな箱で受けておく。
2、インマニ上のブリーダーを緩めてホースを繋ぎ、エンジン下で箱やジョッキで受ける準備
【アクティーTのE07Zインマニブリーダー】
基本的にインマニからのエアー抜きが確実です。ラジエーター側でやるとだいたい水浸しになりますからね。
3、ラジエーターから注水し、各ブリーダーからエア抜きする。→ブリーダー締める。
エンジン回す前にザックリとエア抜きします。本格的なエア抜きはサーモが開いてからです。
ヘッドボルト締め付けはタップを通してネジ山の痛みや汚れを修正してからです。
Googleに掲載されてる皆さんのエア抜き儀式などをどうぞw
あー、昔のFRだったらフロント上げたくなりますよね。
※後で解説していきますが、フロント上げる以前にエア抜き初期設定の方が重要です。
後ろ上げてる人も居ます。
ファンネルだぜーって⁉️
それ、使わなくて良いよw
どっちでも良い。
ところで皆さんはサーモスタット開いてるんでしょうか?
どうやってサーモスタット開けてます?
傾けてもファンネル使ってもサーモは開きませんよね?
というか、しっかりとサーモ開いてます?
【エア抜き裏ワザ第2弾】
一緒に読むブログ
ホンダの手順書にも書いてあるんですが、
水温による電動ファン作動2回とあるのですが、これがなかなか始まってくれない❗
それがHondaミッドシップです。
水温上げまくってファン作動とサーモ開弁さえできればアクティーバモスのエア抜きもスンナリ終わります。
サーモが開けばエア抜きの初期設定は完了です。
どのクルマも、エンジンも共通です。
面修正には400番でOK
ブロック上面やヘッド裏面の掃除や仕上げに私は平面を出しやすいダイヤモンド砥石を使っています。
金属製台座なので磨耗で変形しないから広い当たり面の修正にはオススメです。
※金属製台座なのでぶつけたり落としたりすると角がつぶれて周囲が膨らんだりするので注意します。
打跡などが無いか、使用前に確認しましょう。
~
4、エンジン始動。低水温ランプ消灯、ヒーター全開。
5、ヒーターから温風。ヒーターコアにお湯が来ている事が確認できる。室内足元のチャプチャプ音はNG
エア抜きが甘いと足元でチャプチャプ音が出ます。ヒーターコア内部のエアーが原因ですね。
6、インマニブリーダーからジョッキにエア抜き。ブクブク出てくる。
少々じゃあエアーは止まりません。
ブリーダーからジョッキにエアーと水を受けましょう。
7、ラジエーターにジョッキで注水。だんだんお湯が熱くなる。
Hondaミッドシップはエンジンのウォーターラインがめっちゃロングなので焦っても早くはできませんよ。
567繰り返し確認
エンジン回して水温上げるのがまずは第一の目標です。
水位に注意しながらひたすら注水とエア抜きを繰り返しましょう。
8、まだファンスイッチは入らずファン作動しない。
ヒーターはガンガン熱い温風。
ここまでは普通のクルマと一緒ですね。
一般的なクルマだとここからすぐに終わる感覚ですが、アクティーバモスの場合はそうではありません。
ヒーターの作動が確認できてもまだまだ終わらないですよ。まだまだエア抜き始まっていませんw
まだまだ先がありますからね。
9、水温ガンガン上げる。もっともっと水温上げる。
サーモが開かないうちは完全なエア抜き作業ができません。
水温が上がるまではひたすら注水とエア抜きで水位の確認です。
もう一回言いますが、
サーモスタットが開かないとエア抜きは終わりません。むしろ始まってもいませんね。
つまり、その間は何をやっても意味ないですw
水温上げる、エアー抜く、注水する。
まだまだファンすら回ってないです。
まだまだアクティーバモスのエア抜き作業はこんなもんじゃあ全然です。
10、アッパーライン95℃を確認する。
赤外線温度計で簡易計測してみましょう。5000円もあれば手に入ると思います。
アッパーホースがヘッドから出て、鉄パイプに繋がっているのでアッパー鉄パイプの温度が目安になります。
Amazon
11、67を繰り返し。少しでもエア抜きします。
ブクブクエアー噛んでる。もうダメかも❗吹き返し止まってないじゃん❗www
諦めるのはまだ早い。
けど、大半の皆さんはこの辺りでギブアップしちゃうんじゃないでしょうか?
そんじょそこいらのエア抜きとは違うんですよ。
Hondaミッドシップはお嬢様ですからね❗
※熱いお湯からスタートすればここまでの時間や労力をカットできます。
約2時間は短縮できるので超オススメですよ😃
できるだけエンジンを冷やさないように、エア抜きしながら抜いたお湯を再びラジエーターから注入する。
12、ようやくファン作動、1秒ほどですぐ止まる。
エアコン作動によるファンONと混同しないように。
紛らわしいのでエアコンはOFFにしておく。
水温でラジエーター電動ファンを回します。
※エア抜き初期設定が完了する。
13、サーモ開いて水位がズコッと下がる。これが見れたらエア抜きは完了一歩手前です。嬉しい瞬間ですね😃
これです。今までジョッキに受けていたら水位の変化と注水量の変化が分かるからです。
テキトーな注水では分かりにくいです。
電動ファンが回る頃、サーモも開く。
これがエア抜きの一番重要なポイント。
これさえ理解できていればどんなエンジンでもOK。ホンダだろうがミッドシップだろうがさほど関係ない、エンジンの基礎です。
14、56繰り返し
だんだんエア抜きの手応えがなくなっていきます。
サーモ開かないとエンジン内部の水路が正常に循環しませんよ。
さて、ここからがようやく本番です。
15、エアー出なくなる。
16、休憩。エンジン停止して冷却。満水でラジエーターキャップ締めておく。
サブタンクからの往来を確認するためです。熱くなれば水位が上昇、冷えれば水位が低下。それが正常です。
17、再開。水位の確認。エンジン始動。
56繰り返し。
エア抜きしてもほとんど出ないはずです。
これがサーモ開いてる証拠。サーモを全開開けるためにめっちゃ時間を喰われてしまう訳です。
泣いたりわめいたり、傾けたり揺すったりしても全部無駄なのです。
ラジエーター上にファンネルをセットして、って言うのも良いんですがサーモが開いているかどうか?の方が100倍重要です。
【アクティーバモスのタイミングベルト】
18、すぐに熱くなる。エアーもほとんど出ない。各部の再確認。
サーモが開いてしまえばアッサリ楽勝です。これがHondaミッドシップのエア抜き。サーモ開いて水位が1度ガクンと下がるかどうかです。
19、近場でロードテスト。
20、各部再確認して56繰り返し。
エア抜きしても出ません。OKレッツゴーも
21、全開ロードテスト。途中水位の確認。
というか、サブタンクが熱くなってなければ往来が無いので水位の変化もほとんどないはずです。
22、ロードテスト後、一晩休憩💤
正常な水温上昇と水温低下、水位の変化を翌日確認です。
23、始動前水位確認。
必要であれば少し注水して調整します。
何が大変か?というと、
【水温がなかなか上がらずサーモがなかなか開かない】
ってことだけです。
その他のスペシャルツールやグッズ、儀式も有るけどサーモを開かせるのにファンネルや傾斜が必要であればご自由に併せ技として運用しましょう。
混同しやすいポイントとして
・アッパーラインやロアーラインはしっかり熱いからといってもまだサーモ開いてないですよ。
・エアコンによるファン作動じゃあダメですよ。
こんな感じですね。
再びホンダ手順
水温による電動ファン作動2回です。
これができればサーモ開いてるので速攻でエア抜きは終わりますが、
なかなかそこまで簡単には水温上がってくれないのが現実なんですよね😅
シビレます。
【ホンダE07エンジン吹き返し&オーバーヒート修理】
ロードテストでサブタンクの水位が上昇しなければ概ねOK。吹き返しやエア抜き不良が有れば、内圧上昇が大きくなりすぎます。熱いエアーと熱湯がサブタンクに逆流してくるのでサブタンク触ればわかりますよ😉
で、
これも1発でOKでした。
室内足元のチャプチャプ音はNG。
もちろん音も出ませんでした。
56繰り返し確認。
エアー出ない。
出てもらっちゃメンドウです。
サブタンクで水位の調整。
特にフロント上げてもサーモ開かないならあまり関係無さそうです。
傾きよりもサーモ開いてるか(ファン作動2回❗できてますか?)どうかが重要なんです。
【アクティーバモスのエア抜きがキライ‼️】
っていうメカニックはホントに多いです。
ネットでもYouTubeにもいっぱい出てきますから、
水温が上がりきるまでの間にいろんな情報が飛び交うんですけどね。
吹き返し止まってないじゃん?
とか不安になればなるほど、外部からのいろんな情報を鵜呑みにしやすいです。
「水温によるファン作動2回❗」
これができなきゃエア抜きが始まりません。
サーモ開いて水位が1回大きく下がってからがエアー抜きの本番です。
これってどんなエンジンでも同じことですよね。
サーモが開くとアクティーバモスのE07エンジンもエア抜きはすぐに終わります。
アレレ?
今までの不安はどうなるの?
サーモが開くまでの不安や儀式などは何のメリットもありませんよw
ただ、覚えておいて損はないポイントとして
HondaミッドシップのE07エンジンって、
サーモスタットがウォーターポンプのすぐ隣についてますよね。
そしてエンジンの下側にポンプとサーモがあります。
【アクティーバモス動画 第3弾】
解説付き
【入り口制御タイプのサーモスタット】
サニーのA型なんかだと、サーモがヘッドからラジエーターの間にあるんですが、これを出口制御と言います。
エンジンからの熱いお湯をサーモスタットが制御して、熱くなりすぎたらラジエーターに流したり止めたりしています。
一方でE07エンジンのサーモスタットはブロックに。
これは入り口制御です。
サーモがブロックに組み込まれているエンジンでは、エンジンで熱くなった冷却水はラジエーターに直通します。その後ラジエーターからの温水をブロック手前で止めたり流したりしています。
だからアッパーラインもロアーラインもサーモが開くまでにアッツアツになるんですよね。
これが「おwサーモ開いたか?」ってツイツイ嬉しくなっちゃうところ。
E07エンジンの場合、エンジン内部の水温が上がるのは早い(ヒーターや燃費や排ガスの対策として)けどサーモが開くのがめちゃめちゃ遅い。
これも入り口制御のサーモスタットだからなんです。
【アクティーバモス冷却水の水路はこうなっている】
エンジン熱くなる→エンジンから出ていく
ウォーターラインが長い→
ラジエーターに入る→
ラジエーターで少し冷える→
ラジエーターから出る→
ウォーターラインが長い→
エンジン手前でサーモが制御→なかなか開かない
こういう水流の仕組みになっていますね。
だからエンジンが熱くなってからサーモが開くまでの間にゆっくり冷却してしまうんです。
エンジン内部の水温はめちゃめちゃ上がっててもサーモはすぐに開きませんし、
全体的に水温は高めで稼働する設定です。
ファンが回り始めるタイミングはラジエーターのロアータンクについてるファン作動スイッチで制御しています。
エンジンから95℃の水温で出ていっても、ラジエーターで少し水温は下がる。
それでもなかなかファンが回らないんですからビビってしまう人がほとんどでしょう。ファン作動のタイミングが遅すぎるんですよ😅
ロアータンクから出てサーモ手前で80℃くらい。
これくらい水温上げないとファンもサーモも動かない仕様です。
サーモが開かないなら正常な水路を循環しませんから、エア抜きしても終らない訳です。
サーモが開いて、ようやくどこかに滞留していたエアーが抜けると水位が下がります。
ここを理解できていれば、傾けても傾けなくても一緒だと分かるはず。
勘違いしやすいのはやみくもにアッパーラインやロアーラインを触って「熱いから」
サーモ開いてると判断してしまうことです。
出口制御のサーモだったらこれが当てはまるんですが。
サーモの位置と水流のレイアウトも見極めれば納得です。
けっこう時間がかかる作業なので、慌てずひとつひとつ確認して理解していく方が他のクルマやエンジンを見るときのツブシが利きますよ😃
参照
NAエンジンチューンは玄人向け。 空気の流れ、燃焼する温度や衝撃、クランクの回転速度をイメージしながら愉しむシブイ大人の遊びです【地味】
【コンプレッション測定も分りやすい】
圧縮比とは別に、「圧縮圧力」を測定するとエンジンのコンディションを数値化しやすいですよ🎵
【いっしょに読むブログの再生リスト】
YouTube【V8DRAGサニー】チャンネルやってまーす👍
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DRAGサニーブログ(旧dragsunny プライベートA型エンジンチューニング論)
オーバーヒート&吹き返しなのでヘッドガスケット交換ですが、念のためもう一度エア抜きして試運転。
NGだったので一般的なヘッドガスケット交換とタイベル交換一式を済ませて、
【田んぼのお嬢様】こと
アクティー、バモスのラジエーターエア抜き作業を解説します。
少し長い記事になりますので、要約すると、
①エア抜き時短裏ワザの紹介
②エア抜きしにくいのは誤解
③E07エンジン水周りの解説
動画もショート、解説付き、ロング解説の三段構えになっています。
ザックリ短くYouTubeでも紹介しています
【ホンダアクティー19万キロのエンジン復活】
🔽
ホンダアクティーバモスのエア抜き
ズルい技❗
時短の裏ワザは【お湯を入れる】こと。
珍妙なグッズとか儀式は不要です‼️
皆さんぶっちゃけキライですよね?w
一般的なエア抜きのつもりで取っ掛かると100%徒労に終わります。
Honda E07エンジンのエア抜き。
普通のクルマと違ってハッキリ言って手強いです。
【最速エア抜き技とは?】
はじめからラジエーターに沸かしたお湯(40~80℃)を入れて回すのがいちばん早いです。
※徐々に熱くしていきます。
エア抜きがバッチリ決まるのはサーモが開いてから。
すぐに諦めちゃう人はサーモ開いてないだろうな😉
🔽
一般的なエア抜き中はこんな感じ。
1、車体側のアッパーラインロアーライン両方のブリーダーを外す。大きな箱で受けておく。
2、インマニ上のブリーダーを緩めてホースを繋ぎ、エンジン下で箱やジョッキで受ける準備
【アクティーTのE07Zインマニブリーダー】
基本的にインマニからのエアー抜きが確実です。ラジエーター側でやるとだいたい水浸しになりますからね。
3、ラジエーターから注水し、各ブリーダーからエア抜きする。→ブリーダー締める。
エンジン回す前にザックリとエア抜きします。本格的なエア抜きはサーモが開いてからです。
ヘッドボルト締め付けはタップを通してネジ山の痛みや汚れを修正してからです。
Googleに掲載されてる皆さんのエア抜き儀式などをどうぞw
あー、昔のFRだったらフロント上げたくなりますよね。
※後で解説していきますが、フロント上げる以前にエア抜き初期設定の方が重要です。
後ろ上げてる人も居ます。
ファンネルだぜーって⁉️
それ、使わなくて良いよw
どっちでも良い。
ところで皆さんはサーモスタット開いてるんでしょうか?
どうやってサーモスタット開けてます?
傾けてもファンネル使ってもサーモは開きませんよね?
というか、しっかりとサーモ開いてます?
【エア抜き裏ワザ第2弾】
一緒に読むブログ
ホンダの手順書にも書いてあるんですが、
水温による電動ファン作動2回とあるのですが、これがなかなか始まってくれない❗
それがHondaミッドシップです。
水温上げまくってファン作動とサーモ開弁さえできればアクティーバモスのエア抜きもスンナリ終わります。
サーモが開けばエア抜きの初期設定は完了です。
どのクルマも、エンジンも共通です。
面修正には400番でOK
ブロック上面やヘッド裏面の掃除や仕上げに私は平面を出しやすいダイヤモンド砥石を使っています。
金属製台座なので磨耗で変形しないから広い当たり面の修正にはオススメです。
※金属製台座なのでぶつけたり落としたりすると角がつぶれて周囲が膨らんだりするので注意します。
打跡などが無いか、使用前に確認しましょう。
~
4、エンジン始動。低水温ランプ消灯、ヒーター全開。
5、ヒーターから温風。ヒーターコアにお湯が来ている事が確認できる。室内足元のチャプチャプ音はNG
エア抜きが甘いと足元でチャプチャプ音が出ます。ヒーターコア内部のエアーが原因ですね。
6、インマニブリーダーからジョッキにエア抜き。ブクブク出てくる。
少々じゃあエアーは止まりません。
ブリーダーからジョッキにエアーと水を受けましょう。
7、ラジエーターにジョッキで注水。だんだんお湯が熱くなる。
Hondaミッドシップはエンジンのウォーターラインがめっちゃロングなので焦っても早くはできませんよ。
567繰り返し確認
エンジン回して水温上げるのがまずは第一の目標です。
水位に注意しながらひたすら注水とエア抜きを繰り返しましょう。
8、まだファンスイッチは入らずファン作動しない。
ヒーターはガンガン熱い温風。
ここまでは普通のクルマと一緒ですね。
一般的なクルマだとここからすぐに終わる感覚ですが、アクティーバモスの場合はそうではありません。
ヒーターの作動が確認できてもまだまだ終わらないですよ。まだまだエア抜き始まっていませんw
まだまだ先がありますからね。
9、水温ガンガン上げる。もっともっと水温上げる。
サーモが開かないうちは完全なエア抜き作業ができません。
水温が上がるまではひたすら注水とエア抜きで水位の確認です。
もう一回言いますが、
サーモスタットが開かないとエア抜きは終わりません。むしろ始まってもいませんね。
つまり、その間は何をやっても意味ないですw
水温上げる、エアー抜く、注水する。
まだまだファンすら回ってないです。
まだまだアクティーバモスのエア抜き作業はこんなもんじゃあ全然です。
10、アッパーライン95℃を確認する。
赤外線温度計で簡易計測してみましょう。5000円もあれば手に入ると思います。
アッパーホースがヘッドから出て、鉄パイプに繋がっているのでアッパー鉄パイプの温度が目安になります。
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11、67を繰り返し。少しでもエア抜きします。
ブクブクエアー噛んでる。もうダメかも❗吹き返し止まってないじゃん❗www
諦めるのはまだ早い。
けど、大半の皆さんはこの辺りでギブアップしちゃうんじゃないでしょうか?
そんじょそこいらのエア抜きとは違うんですよ。
Hondaミッドシップはお嬢様ですからね❗
※熱いお湯からスタートすればここまでの時間や労力をカットできます。
約2時間は短縮できるので超オススメですよ😃
できるだけエンジンを冷やさないように、エア抜きしながら抜いたお湯を再びラジエーターから注入する。
12、ようやくファン作動、1秒ほどですぐ止まる。
エアコン作動によるファンONと混同しないように。
紛らわしいのでエアコンはOFFにしておく。
水温でラジエーター電動ファンを回します。
※エア抜き初期設定が完了する。
13、サーモ開いて水位がズコッと下がる。これが見れたらエア抜きは完了一歩手前です。嬉しい瞬間ですね😃
これです。今までジョッキに受けていたら水位の変化と注水量の変化が分かるからです。
テキトーな注水では分かりにくいです。
電動ファンが回る頃、サーモも開く。
これがエア抜きの一番重要なポイント。
これさえ理解できていればどんなエンジンでもOK。ホンダだろうがミッドシップだろうがさほど関係ない、エンジンの基礎です。
14、56繰り返し
だんだんエア抜きの手応えがなくなっていきます。
サーモ開かないとエンジン内部の水路が正常に循環しませんよ。
さて、ここからがようやく本番です。
15、エアー出なくなる。
16、休憩。エンジン停止して冷却。満水でラジエーターキャップ締めておく。
サブタンクからの往来を確認するためです。熱くなれば水位が上昇、冷えれば水位が低下。それが正常です。
17、再開。水位の確認。エンジン始動。
56繰り返し。
エア抜きしてもほとんど出ないはずです。
これがサーモ開いてる証拠。サーモを全開開けるためにめっちゃ時間を喰われてしまう訳です。
泣いたりわめいたり、傾けたり揺すったりしても全部無駄なのです。
ラジエーター上にファンネルをセットして、って言うのも良いんですがサーモが開いているかどうか?の方が100倍重要です。
【アクティーバモスのタイミングベルト】
18、すぐに熱くなる。エアーもほとんど出ない。各部の再確認。
サーモが開いてしまえばアッサリ楽勝です。これがHondaミッドシップのエア抜き。サーモ開いて水位が1度ガクンと下がるかどうかです。
19、近場でロードテスト。
20、各部再確認して56繰り返し。
エア抜きしても出ません。OKレッツゴーも
21、全開ロードテスト。途中水位の確認。
というか、サブタンクが熱くなってなければ往来が無いので水位の変化もほとんどないはずです。
22、ロードテスト後、一晩休憩💤
正常な水温上昇と水温低下、水位の変化を翌日確認です。
23、始動前水位確認。
必要であれば少し注水して調整します。
何が大変か?というと、
【水温がなかなか上がらずサーモがなかなか開かない】
ってことだけです。
その他のスペシャルツールやグッズ、儀式も有るけどサーモを開かせるのにファンネルや傾斜が必要であればご自由に併せ技として運用しましょう。
混同しやすいポイントとして
・アッパーラインやロアーラインはしっかり熱いからといってもまだサーモ開いてないですよ。
・エアコンによるファン作動じゃあダメですよ。
こんな感じですね。
再びホンダ手順
水温による電動ファン作動2回です。
これができればサーモ開いてるので速攻でエア抜きは終わりますが、
なかなかそこまで簡単には水温上がってくれないのが現実なんですよね😅
シビレます。
【ホンダE07エンジン吹き返し&オーバーヒート修理】
ロードテストでサブタンクの水位が上昇しなければ概ねOK。吹き返しやエア抜き不良が有れば、内圧上昇が大きくなりすぎます。熱いエアーと熱湯がサブタンクに逆流してくるのでサブタンク触ればわかりますよ😉
で、
これも1発でOKでした。
室内足元のチャプチャプ音はNG。
もちろん音も出ませんでした。
56繰り返し確認。
エアー出ない。
出てもらっちゃメンドウです。
サブタンクで水位の調整。
特にフロント上げてもサーモ開かないならあまり関係無さそうです。
傾きよりもサーモ開いてるか(ファン作動2回❗できてますか?)どうかが重要なんです。
【アクティーバモスのエア抜きがキライ‼️】
っていうメカニックはホントに多いです。
ネットでもYouTubeにもいっぱい出てきますから、
水温が上がりきるまでの間にいろんな情報が飛び交うんですけどね。
吹き返し止まってないじゃん?
とか不安になればなるほど、外部からのいろんな情報を鵜呑みにしやすいです。
「水温によるファン作動2回❗」
これができなきゃエア抜きが始まりません。
サーモ開いて水位が1回大きく下がってからがエアー抜きの本番です。
これってどんなエンジンでも同じことですよね。
サーモが開くとアクティーバモスのE07エンジンもエア抜きはすぐに終わります。
アレレ?
今までの不安はどうなるの?
サーモが開くまでの不安や儀式などは何のメリットもありませんよw
ただ、覚えておいて損はないポイントとして
HondaミッドシップのE07エンジンって、
サーモスタットがウォーターポンプのすぐ隣についてますよね。
そしてエンジンの下側にポンプとサーモがあります。
【アクティーバモス動画 第3弾】
解説付き
【入り口制御タイプのサーモスタット】
サニーのA型なんかだと、サーモがヘッドからラジエーターの間にあるんですが、これを出口制御と言います。
エンジンからの熱いお湯をサーモスタットが制御して、熱くなりすぎたらラジエーターに流したり止めたりしています。
一方でE07エンジンのサーモスタットはブロックに。
これは入り口制御です。
サーモがブロックに組み込まれているエンジンでは、エンジンで熱くなった冷却水はラジエーターに直通します。その後ラジエーターからの温水をブロック手前で止めたり流したりしています。
だからアッパーラインもロアーラインもサーモが開くまでにアッツアツになるんですよね。
これが「おwサーモ開いたか?」ってツイツイ嬉しくなっちゃうところ。
E07エンジンの場合、エンジン内部の水温が上がるのは早い(ヒーターや燃費や排ガスの対策として)けどサーモが開くのがめちゃめちゃ遅い。
これも入り口制御のサーモスタットだからなんです。
【アクティーバモス冷却水の水路はこうなっている】
エンジン熱くなる→エンジンから出ていく
ウォーターラインが長い→
ラジエーターに入る→
ラジエーターで少し冷える→
ラジエーターから出る→
ウォーターラインが長い→
エンジン手前でサーモが制御→なかなか開かない
こういう水流の仕組みになっていますね。
だからエンジンが熱くなってからサーモが開くまでの間にゆっくり冷却してしまうんです。
エンジン内部の水温はめちゃめちゃ上がっててもサーモはすぐに開きませんし、
全体的に水温は高めで稼働する設定です。
ファンが回り始めるタイミングはラジエーターのロアータンクについてるファン作動スイッチで制御しています。
エンジンから95℃の水温で出ていっても、ラジエーターで少し水温は下がる。
それでもなかなかファンが回らないんですからビビってしまう人がほとんどでしょう。ファン作動のタイミングが遅すぎるんですよ😅
ロアータンクから出てサーモ手前で80℃くらい。
これくらい水温上げないとファンもサーモも動かない仕様です。
サーモが開かないなら正常な水路を循環しませんから、エア抜きしても終らない訳です。
サーモが開いて、ようやくどこかに滞留していたエアーが抜けると水位が下がります。
ここを理解できていれば、傾けても傾けなくても一緒だと分かるはず。
勘違いしやすいのはやみくもにアッパーラインやロアーラインを触って「熱いから」
サーモ開いてると判断してしまうことです。
出口制御のサーモだったらこれが当てはまるんですが。
サーモの位置と水流のレイアウトも見極めれば納得です。
けっこう時間がかかる作業なので、慌てずひとつひとつ確認して理解していく方が他のクルマやエンジンを見るときのツブシが利きますよ😃
参照
NAエンジンチューンは玄人向け。 空気の流れ、燃焼する温度や衝撃、クランクの回転速度をイメージしながら愉しむシブイ大人の遊びです【地味】
【コンプレッション測定も分りやすい】
圧縮比とは別に、「圧縮圧力」を測定するとエンジンのコンディションを数値化しやすいですよ🎵
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